週刊やまとごころ通信バックナンバー

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対談/バズワードに踊らされるな。今、日本が目指すべき観光開発とは?

やまとごころ通信 Vol.958

おはようございます。やまとごころ.jp編集長の堀内です。

先日、友人の誘いで、東京都現代美術館の「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展に行
ってきました。今大人気の展示会で、日時指定の前売りチケットは、週末分を中心に予約受付開始
後、一瞬で売り切れてしまう人気ぶり。友人が開館1時間以上前から並んでくれて、当日券をゲット
できたのでした。

注目度が高いこともあり、期待を膨らませて足を運んだのですが、予想以上の圧巻の展示でした。
限られたスペースを鏡を使って美しく広く見せる工夫をはじめ、細部までこだわっており、デ
ィオールが構築した世界に引き込まれ、「この場所にずっといたい」と思わせてくれる素敵な空間
でした。

とにかく完璧な展示だったのですが、1つだけ残念だったのが人の多さです。美しい展示を写真に
収めようにもほぼ必ず人が映ってしまうし、展示の説明も人だかりができて、前の人が見終わって
移動するまで待つ必要がありました。

もちろん、混雑しているだけあって、皆さん撮影が終わったら次の人のために移動したり、お互い
譲り合いこそするものの、なかなか思うようには見れません。今回は、展覧会の後に予定もあった
ので、後ろ髪を引かれる思いで、次の展示コーナーに足を進めることも何度もありました。

そんな経験を通じて感じたのが「開館前や閉館後の貸し切りプラン」へのニーズ。他の人に気を遣
わず、作品を独り占めして、ディオールの世界観に浸りたいという人に対して「プライベートの貸
し切りプラン」を訴求すれば、購入する人はいるのではないかと思いました。

仮にそういうプランがあったとして、さすがに自分自身が買うことは難しそうですが「この展示会
独り占めしたい」と感じることが、付加価値の高いサービスを生み出す一歩では?と思いました。

本日紹介している記事は、より付加価値の高い観光開発をする上で大切なことがちりばめられてい
ますので、ぜひご一読ください。

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【対談】バズワードに踊らされるな。今、日本が目指すべき観光開発とは?
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柔軟性に欠けるとも指摘される日本の観光業界。欧米圏など高付加価値な旅を望む旅行者を満足さ
せるリアルな旅行体験は創造するために大事なことがあります。

▼インバウンド再開の年に改めて読みたい記事です
観光地のバリアフリー対応が経済的メリットを生み出す理由

コンビニ化する観光、コロナ禍で岐路に立つツーリズム産業が目指すべき方向性と本質

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2022年世界の航空需要、2019年比7割まで回復。最も需要が旺盛な市場は?
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IATA(国際航空運送協会によると2022年通年の世界の航空需要は大きく回復。旅行制限の撤廃
で、人々が強い旅行意欲を示したことがわかります。

▼2022年旅行者数では中東や欧米の回復率が目立ちました
2023年の国際観光客数、2019年比80~95%まで回復の見込み。消費額は不透明—UNWTO

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「遺跡」を観光資源に、海外事例からひも解く日本の考古学観光の可能性
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考古学観光は、観光収入が遺跡の維持保全費用の原資となり、遺跡の認知度の向上で保全への機運
が高まることなどから、サステナブルな観光としても注目されています。

世界遺産の課題解決とは?
持続可能な観光地づくりの課題、先進地域のノウハウ共有 —第8回世界遺産サミット

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やまとごころ編集部のつぶやき
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先日、箱根に一泊してきました。だいぶインバウンドも戻っているようで、湯本の改札やお土産屋
さんでは多言語が聞こえました。今回は直前に決めた宿なので、朝食のみ。夕食は近くに食べに行
けばいいかなと思ったのですが、一度温泉に入ると外に出るのが億劫ですよね。そこで助かったの
が出前でした。電話一本で簡単に注文できて、部屋まで持ってきてくれるのです。韓国の民泊で出
前をしたことはありましたが、日本では初めて。旅館の盛りだくさんの食事が気分でない時も、こ
んな選択肢があるのがいいなと思いました。
(刈部けい子)